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III  農林水産研究に関する施策

優れた研究成果の創出とその実用化を加速するため、限られた研究資源の有効活用、将来を見据えた明確な目標の設定とそれに基づく研究開発の推進、研究者が意欲的に研究活動に取り組める環境の整備と人材育成、産学官連携の強化及び研究成果の普及・事業化等、研究開発を効率的・効果的に推進するための各般の施策の充実が不可欠である。

このため、農林水産研究が目指すべき社会的な貢献という視点から客観的かつ厳格に研究開発評価を実施し、その結果を踏まえて、重点的な取組が求められている研究分野に研究人材、研究資金及び研究組織等を適切に配置することにより研究開発を効果的に推進することが必要である。

また、農林水産研究は、健康で安全・快適な国民生活の実現に積極的に貢献することが求められており、研究成果を社会に対して積極的に還元するとともに、国、各研究機関及び研究者は、国民との双方向コミュニケーションの確保等を通じて国民に対する説明責任を十分に果たす責務がある。

このような基本的考え方の下、農林水産研究の重点目標の実現に向けて、以下のような研究開発システムの改革を始めとする各般の施策を講ずる。

1.研究開発システムの改革

(1)研究の企画・立案機能の強化

1)  農林水産研究の企画・立案に当たっては、農林水産研究の重点目標の達成に向けて、農林水産分野等の研究開発の進捗状況及び研究ニーズの的確な把握と情勢分析を行い、重点目標の達成度の評価と、評価により指摘された課題を解決するための手法(各種研究資金の活用方策等)を検討の上、最も効率的・効果的な方法を選択することが必要である。

2)  各研究機関における人材・資金等の研究資源投入状況に関する情報の収集、国内外の技術開発動向や学会の動向の把握及び国民各層の研究ニーズや政策ニーズに関する調査・分析・予測等、研究の企画・立案に必要な情報収集・分析機能を強化する。

3)  今後は、農林水産・食品分野以外の研究分野との連携及び研究成果の実用化を視野に入れた研究の企画・立案が求められることから、大学及び民間等が行う農林水産研究の動向を分析し、その反映を図る。また、研究の企画・立案段階において行政部局、普及組織及び国民の意見を的確に反映できるような仕組みを構築する。

4)  研究資金等の活用を始めとする研究施策の総合的な企画・立案を行うとともに、評価の結果を次の研究の企画・立案に適切に反映し、また、研究開発システム全体の進行管理を的確に実施するため、総括的な研究管理者及び専門的な調査・分析スタッフを配置する等により体制を整備する。

(2)研究資金の確保と研究の効率的推進

1)  農林水産研究を効率的・効果的に推進するためには、各研究課題の規模や分野の広がり、必要とする研究期間等の性格を踏まえ、委託費(プロジェクト研究資金)、競争的研究資金及び独立行政法人運営費交付金等の中から、それぞれの研究課題に適した研究資金を措置することが重要である。

ア  農林水産政策上重要な研究のうち、我が国の研究勢力を結集して総合的・体系的に推進すべき課題又は多大な研究資源と長期的視点が求められ個別の研究機関では担えない課題については、委託によるプロジェクト研究として農林水産省自らが企画・立案し、年度ごとの進行管理を行うことによって重点的に実施する。

農林水産省は、研究の企画・立案に当たって、関係行政部局と連携しつつ、研究成果の活用、現場への普及、実用化及び産業化までを見据えた研究課題を設定するとともに、効率的・効果的に研究を実施する視点から、農林水産分野及び関連分野の研究勢力のうち最適な研究主体を選定して研究資金を配分する。また、研究の到達目標の明確化により計画的な進行管理を行うとともに、事前、中間及び事後の評価結果並びに施策の展開状況等を踏まえ、必要に応じて研究課題や研究実施体制を見直す。

イ  農林水産分野の問題解決を図る上で、研究者の自由な発想を活かし、また、様々な分野からの研究手法の活用が可能な研究課題については、提案公募方式による競争的研究資金制度の活用を積極的に推進する。その際、広く課題・研究者を公募する一般的な公募方式に加え、農林水産政策上の重要性・緊急性等に対応するための研究領域を設定して公募する方式も併せて実施する。研究領域は、農林水産研究における新規性や革新性、産学官の連携、地域における他府省との連携及び行政部局からの要請等を踏まえて設定する。

提案された研究計画は、外部専門家による評価を経て課題を採択後、速やかに実施する。資金配分機関は、個別の研究課題の進行管理についてはPD(プログラム・ディレクター)及びPO(プログラム・オフィサー)を配置して行い、研究資金の配分については、外部専門家による研究の進捗状況の評価を踏まえて実施する。

ウ  農林水産大臣が独法研究機関に対して中期目標により指示する研究開発については、独法研究機関の主体的な取組によって、研究資源の効率的な配分と有効な活用及び業務運営の一層の効率化を図りつつ、中期計画に沿った研究開発が着実に実施されるとともに、外部資金の積極的な獲得により研究開発が加速化されるように条件を整備する。

エ  指定試験事業は、立地条件等から独法研究機関が実施するより公立試験研究機関に委託実施する方が効率的・効果的なものについて体系的に実施しているが、今後、定期的な評価を行い、課題の重点化を図りつつ実施する。

2)  農林水産省は、総括的な研究管理者及び専門的な調査・分析スタッフの配置、プロジェクト研究等の課題化とその検討に必要な情報収集・分析の強化、政策ニーズに対応した研究開発の到達すべき目標の設定並びに効果的な事前評価、中間評価及び事後評価を実施し、各種研究資金を適切に活用する。

3)  研究施設・設備は、設置後年数が経過したものが相当あり、今後の研究推進について支障が出ることが懸念されることから、既存施設の整理合理化を進めつつ、効率的な維持管理等が行われるよう計画的に整備する。

(3)人材の育成と活用

1)  研究者の能力が十分に発揮され、研究の効率的な推進と研究機関全体の活力が高まるよう、研究者、研究管理部門・研究支援部門等における人材の育成と活用を図るための具体的な人材育成プログラムを策定して、計画的に実施する。

2)  研究者の人材については、共同研究等を通じた広範な研究分野の人材の活用、国際的なリーダーシップが発揮できるような人材の育成、若手研究者の人材の育成、多様な研修・教育制度の導入及び独法研究機関と大学との連携等を推進する。

研究管理部門・研究支援部門等の人材については、研究マネジメントに優れた研究管理者の計画的な育成、総括的な研究管理者の人材養成と責任ある地位の確立、知的財産、研究開発評価、広報、情報、起業化促進、地域における産学官連携のコーディネート等に係る部門の人材養成及び高度な専門技術職の人材養成等を推進する。

3)  研究者が競争的環境の中で創造性を発揮して研究開発に取り組むことができ、研究支援者が意欲的に研究支援活動に従事できるよう、研究者に対する競争的環境の醸成とインセンティブの効果的な付与(研究資源の配分、処遇への反映、若手研究者を対象とした研究資金の配分及び報奨金等)、多様な任用制度を活用した研究者のキャリアパスの開拓(任期付任用制度、公募制、テニュア制及びフェロー制等)、各研究機関等相互の円滑な人材交流及び高度な専門技術職が意欲的に研究支援活動に従事できるような仕組み等について条件を整備する。

(4)研究開発評価システムの高度化

1)  目標とする研究成果が達成されたかどうかを検証し、評価の結果を研究開発の進行管理に活用するとともに、次の研究の企画・立案へ適切に反映させるためには、効率的・効果的な研究開発評価システムの構築が不可欠である。

このため、研究開発の評価に当たっては、研究者及び研究機関による自己評価を外部評価へ活用する等の効率化を図るとともに、評価により導き出された改善点等を研究開発システム全体の高度化に結びつける。

2)  農林水産省の研究開発評価システムについては、現行の評価手法、評価体制の在り方を見直し、研究基本計画の実施状況及び達成状況を総合的に評価する仕組みを構築するとともに、研究機関の評価、研究開発制度やプロジェクト等の評価を適切に実施し、それらの結果を研究開発の進行管理、研究人材、研究資金、研究組織等の研究資源の配分、研究施策の見直し及び研究基本計画の見直しに反映させる。

3)  研究開発評価システムの見直しに当たっては、研究機関における主要な研究成果等に関する情報収集・分析機能の強化とデータベース構築の加速化を図るとともに、期別達成目標の達成度等について、毎年度検証を行い、おおむね5年後に総合的な評価を実施する仕組みを導入する。

また、農林水産分野においては研究成果の現場における普及・活用が重要であることから、研究成果の公表から一定期間経過後における普及・活用状況を掌握できるような仕組みを整備する。

さらに、評価者及び被評価者の事務負担の軽減と効果的な評価を行うため、複数の評価制度間における資料の相互活用、評価事務体制の整備等を実施する。

2.産学官連携の強化と民間研究の促進

1)  農林水産研究を効果的に進めるためには、国、独法研究機関、公立試験研究機関、大学及び民間企業等に期待される役割に応じて、各研究機関等が持てる研究開発能力を最大限に発揮し、国民や社会の要請に応える必要がある。

ア  国及び独法研究機関は、国の政策目標の実現に不可欠な研究であり、かつ、長期的な計画の下に大規模な研究資源を投入するような、民間企業ではリスクが高くて実施できない基礎的・先導的研究、基盤的研究及び政策ニーズに対応した総合的・体系的な研究を実施するとともに、その成果の普及・事業化を推進する。

イ  公立試験研究機関は、地方自治体の生産現場等が抱えている様々な問題の解決を図るため、地域の立地条件に対応した独自技術を開発するとともに、他の研究機関の研究成果を含む新技術の普及組織との連携による移転・実用化と、地域における各研究機関相互の連携強化に向け、主導的役割を発揮する。

ウ  大学は、将来の優れた研究人材の養成と学術研究に加えて、基礎科学に立脚した幅広い知的資源を活用し、各大学の個性と地域性を活かしながら他の研究機関との連携を一層強め、未来を切り拓く先端的な研究、産業に応用可能な独創的・革新的な研究に取り組むことによって、農林水産業・食品産業等の振興に積極的に貢献する。

エ  食品産業及び生産資材関連産業等の民間企業は、独法研究機関及び大学等との連携により、基礎的・先導的研究の成果を応用しつつ、消費者ニーズ及び生産者ニーズを踏まえた商品開発力によって実用化・商品化を推進する。また、IT等の異分野の民間企業は、その有する研究開発能力を活用しつつ、農林水産研究に応用可能な画期的な技術を開発し、農林水産研究との連携により新たな研究領域を開拓する。

オ  農林漁業者・関係団体は、研究の企画・立案、研究の実施及び研究開発評価の各段階において積極的に参画し、技術の生産現場への普及・定着上の課題を研究サイドに反映する。

2)  農林水産研究は、基礎的研究から現場への実用化研究に至る過程において、多様な研究分野の成果を総合的・体系的に活用しつつ進められることから、各研究機関が相互に様々な形で連携協力に取り組み、研究の加速化・効率化を図る。

特に、農林水産研究の分野における研究人員・研究費が伸び悩む中で、関係研究機関が相互に連携を深めつつ、技術開発面から農林水産業等が抱えている問題の解決に当たる。

3)  地域における産学官連携を加速するため、独法研究機関の地域研究拠点におけるコーディネート機能の強化、地域の農林水産研究に共通する問題を解決するための関係者からなるコンソーシアムの設置を進めるとともに、独法研究機関の地域研究拠点や地方農政局等を中心に、地方自治体、農林漁業者・関係団体、他府省関係機関、大学、民間企業等との連携強化及び産学官連携のための研究・情報交流の場の提供等を推進する。

4)  民間研究を促進するため、中小規模の民間研究機関も先端的施設等が活用できるよう独法研究機関が持つ研究交流拠点であるオープンラボの活用、農林水産・食品分野以外の異分野との連携協力を前提とした研究及びベンチャー企業育成のための支援等を推進する。

3.農林水産研究の国際化の推進

1)  我が国の農林水産研究は国際的にも高い水準にあり、地球規模の環境問題及びグローバル化に伴う様々なリスクの発生等に研究面から対応していくためには、先進国等との間で研究の一層の連携強化に取り組むことが重要である。

また、我が国は、先進国の責務として、国連ミレニアム宣言の採択、ODA(政府開発援助)大綱の見直しに対応し、開発途上国が抱える諸問題の解決に向けた国際研究の推進に積極的に取り組む必要がある。

2)  このため、農林水産分野の国際研究については、「国際農業研究の推進方針」(平成15年9月農林水産省農林水産技術会議決定)に沿って、我が国が戦略的・重点的に行う研究開発分野及び研究目標の設定、我が国の国際農業研究関係者からなる「持続的開発のための農林水産国際研究フォーラム」(平成16年7月設立)を活用した国内関係機関の情報交換及び相互連携体制の整備、CGIAR(国際農業研究協議グループ)等との共同研究の推進、国際研究機関との研究者の交流及び人材の育成と確保等を推進する。

4.知的財産の創造、確保及び活用

1)  技術革新による農林水産業の生産性向上と国際競争力強化を図るため、研究成果の知的財産権の確保とその有効活用を図ることが重要であり、研究成果を基に国内における新産業の創出を図るため、特許権、育成者権を始めとする知的財産権の戦略的活用が必要である。また、国際的価値の高い研究成果については、国際出願による知的財産権の確保により、海外事業者の研究成果へのただ乗りを防ぎつつ、国内農林水産業の国際競争力の強化に資するように活用を図る必要がある。

2)  この中で、知的財産権の取得による研究成果の保護・活用に当たっては、成果の活用場面を考慮しながら、経済社会の活性化に結びつける視点を重視する。

農林水産分野においては、他産業に比較して、知的財産を保護し活用するという意識が乏しく、かつ、実施体制も十分とはいえず、特に、近年我が国で育成された種苗が海外に持ち出されて増殖され不法に逆輸入されることにより、我が国農業に悪影響を及ぼしている例がみられることから、技術革新がもたらす成果を知的財産権として適切に保護し、それを我が国農林水産業の発展や新産業の創出等に向けて有効に活用する視点が特に重要である。

一方、研究成果を活用する事業者が零細かつ非常に多数であるという農林水産業の特質を踏まえれば、適切な権利化を図った上で、普及組織等の成果移転システムを利用し、研究成果を社会全体で共有するという考え方を重視することにより有効活用を図る視点が重要である。

特に、国費の投入により得られた育成者権については、従来から、食料の安定供給や農林水産業の持続的発展の観点から重要で公益性の高いものにあっては、実施者の負担軽減と幅広い事業者の利用を最も重視した活用方針がとられてきており、今後ともこの方向を堅持する。なお、最先端の研究により新たな用途を開拓する非常に高付加価値な品種も開発されつつあることから、新産業の創出や経済の活性化を重視しつつ、適切な権利の活用と普及に配慮する。

3)  知的財産の創造、確保及び活用を図り、知的創造サイクルの確立に資するため、各研究機関において研究成果を自ら管理し、効果的に社会に還元していくための知的財産ポリシーを確立し、農林水産業の特質を踏まえつつ、研究開発から質の高い知的財産を生み出し、これを迅速に権利化して、技術移転を図り、そこから得られた収益によってさらに研究開発を進める。

このため、農林水産省認定TLO(技術移転機関)が行う研究成果のPR、マーケティング、ライセンス交渉及びマッチング等の技術移転活動、研究者に対するインセンティブの効果的な付与、権利化やライセンス契約等に関する専門的な知識を有する人材の育成と活用、研究成果情報の積極的な発信、共同研究のためのコーディネート活動の支援及び研究者の業績評価における知的財産の創造や移転等の活動実績の重視等の取組を推進する。

4)  農林水産研究の成果として又は研究過程で得られたゲノムリソース、生物種・系統の生体及び標本、土壌等の資源情報等の研究用材料は、知的基盤として研究機関に集積するとともに、広範な活用が可能となるように整備する。

5.研究情報基盤の整備と多面的な活用

1)  研究開発を効率的・効果的に実施するとともに、産学官の連携、優れた研究成果の普及・事業化、国民との双方向のコミュニケーション等を推進するためには、最新技術を取り入れた研究情報基盤を整備するとともに、それを多面的に活用することが課題となっている。

2)  このため、研究の企画・立案や評価に必要な研究情報の収集機能を強化する。また、産学官連携を推進するため、情報通信共同利用館(通称「電農館」)の持つバーチャルラボ(仮想的な研究所)システムの機能を活用するとともに、産学官連携の相手先が的確に探索できるような各研究機関の研究協力要望等に関する情報、各研究機関と農林水産業の担い手や行政部局、民間企業等との間における研究開発動向、研究シーズ及び研究成果に関する情報の収集・提供機能を強化する。

6.研究成果の普及・事業化

1)  農林水産研究は、研究成果の受け手が多様であることから、受け手を明確に意識した研究成果の活用、普及及び事業化を進める必要がある。このため、各研究領域に応じて研究成果等の情報発信、民間企業等との連携協力及びコーディネート機能の強化を図る。また、プロジェクト研究等においては、研究の企画段階から技術や研究成果の受け手である農林漁業者、民間企業、行政部局、普及組織、消費者及び特定非営利活動法人等の関係者が参画し、研究成果の活用、普及及び事業化までを見据えた研究を実施する。

2)  農林水産業の現場で利用される技術については、担い手が求める新技術・新品種を開発し、現場における評価を踏まえながら導入する必要がある。このため、これまでの研究成果の農林水産業の担い手等への普及ルートに加え、研究が生産現場に直結する等、行政部局及び普及組織と連携して各研究領域に応じた効果的で迅速な普及のシステムの確立に向けて、研究、行政及び普及組織等の関係者による推進体制を整備する。例えば、都道府県の普及組織はもとより、公立試験研究機関、独法研究機関、大学等の研究者が連携しながら、意欲と能力のある担い手と一体となって、一定期間内に集中的・重点的に生産現場で技術の実証・普及を図り、こうした中から得られた新たな課題を技術の開発・改良に結びつける。さらに、その効果を測るため一定期間を経過した研究成果の普及・活用状況を把握する。

3)  研究者は、研究成果の受け手と多様な機会を利用して密接な連携を図り、研究成果の産業等への移転や行政部局による活用が進むように努力する。また、研究機関は、新たな技術のPRや普及に向けた活動を重要な研究活動として位置付け、研究成果の普及・事業化の体制を確立し、研究者が研究成果をいかに普及させたか、あるいはどう取り組んだか等を研究者の業績評価の視点として重視する。

7.国民との双方向コミュニケーションの確保

1)  科学技術の進歩と国民意識とのかい離から、一般国民にとって研究開発が目指す方向が分かりにくい状況となっている。また、食品安全や環境保全等に関する研究開発に対して国民の強い期待がある一方、遺伝子組換え生物等先端研究開発の成果に対する不安や懸念が高まっている。

2)  このため、農林水産研究の役割について国民の理解を得るための取組が重要であり、国、各研究機関及び研究者の国民に対する説明責任を明確化し、多様な情報媒体を効果的に活用して、食品安全や環境保全等に関する分かりやすい研究情報を発信するとともに、研究機関や研究者と国民とが継続的に双方向コミュニケーションを確保する。

3)  このような考え方の下、生命科学について国民に分かりやすく解説できる人材の育成、青少年の科学技術に対する理解を高めるための初等・中等教育との連携、遺伝子組換え生物等についての科学的かつ客観的な情報の継続的な提供と、研究の計画段階から消費者等の理解を得る取組、情報発信等の活動を研究評価の視点として重視する等の取組を推進する。

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