ホーム > 「食と農の研究メールマガジン」 > バックナンバー > 「食と農の研究メールマガジン」第29号(2008年6月1日) > 地域で木質バイオマスの有効活用を!!~浮遊外熱式高カロリーガス化システム~


木質系バイオマスを3mm以下に粉砕してガス化の原料としたもの(写真左)、
浮遊外熱式高カロリーガス化システムのガス化反応部(写真右)
私たちは、平成17年度経済産業省「バイオマス等未活用エネルギー事業調査事業」にて「佐賀県東部地区における木質バイオマスの水蒸気改質反応による高カロリーガス化エネルギーシステムに係る調査事業」と題し、鳥栖市近郷におけるバイオマスの賦存量、エネルギー変換設備等の事業性調査を行いました。ガス化設備については、農林水産省委託プロにより開発された「農林バイオマス3号」方式を採用することを決めました。理由は、小型で高効率であり、水素濃度も高く、タールが少ない、反応に空気を伴わないため生成ガスのカロリーが高い、などの様々な特徴を有するからです。
現在は平成18年度NEDO「新エネルギーフィールドテスト事業:地域バイオマス熱利用フィールドテスト事業」の採択を受けて実用化のための連続運転をおこなっているところです。
原料の木チップは、鳥栖市内にある破砕中間処理業者から譲り受けています。間伐材や造園に伴う木材、林業等にともなう木材の破砕チップであり、種類は針葉樹系から広葉樹系まで幅広く使用しています。また、チップの水分については発生の由来ごとに変動があります。同ガス化設備では、それぞれの状況に対応してガス化をおこなっています。今後、現在使用している30~50kwディーゼルエンジン発電への生成ガスの燃料供給についても検討をおこなっていきます。
私たちは、下水汚泥、浄化槽汚泥、し尿汚泥とあわせて堆肥化事業をおこなっています。その前処理の工程で汚泥の乾燥装置を運転していますが、そこでは従来、重油を燃焼させてきました。本ガス化設備で生成した木質ガスを同乾燥装置に導入して重油と混合燃焼をおこなうことにより重油の消費量を軽減しています。もちろんバイオガスということで温暖化対策に関する企業責任を果たしていくことにもなります。私たちは最新のガス化技術を地方(ローカル)で実践し、地域におけるエネルギーの地産地消に貢献するべく企業活動をおこなっています。
((有)鳥栖環境開発綜合センター 開発部研究開発課長 高木修一)