ホーム > 青少年のみなさまへ > アグリとサイエンス > 花粉症対策に花粉の出ないスギ
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毎年、春になるとスギなどの花粉で、多くの人たちが目のかゆみや鼻詰まりなどに悩まされて、大きな社会問題になっています。 スギだけが原因植物ではない花粉症の原因となっている植物は、スギだけではありません。ヒノキ、シラカバ、ブタクサ、イネの仲間などがあります。この中で、スギは木材として優れていて成長も速いことから日本の山にはたくさん植えられているので、スギ花粉による被害が多いのです。 花粉の出ないスギを作るそこで、独立行政法人森林総合研究所では、花粉の少ないスギ品種や、花粉をつけないスギの品種(無花粉スギ)を作っています。無花粉スギは、普通のスギと同様に花粉をつくる雄花はつけますが、正常に発達せず、花粉がつきません。森林総合研究所では林業に適したスギの中から無花粉スギを探し求め、「爽春(そうしゅん)」と「スギ三重不稔(関西)1号」の2品種を開発しました。 木の長~い話!?無花粉スギ品種を作り、それをすぐに植え始めたとしても、大都市周辺のスギ林がすべて無花粉スギ品種に置き換わるには数十年と、とても長い年月がかかります。花粉症のひどい人は「今すぐスギを切ってくれ」と思うでしょうが、今ある木を急に切ってしまうと、土砂崩れ防止や豊かな水の維持などの森林の働きが損なわれてしまいます。花粉症を減らすには、無花粉スギや花粉の少ないスギに植え替える長期的な対策と、薬などによって病気の症状を軽くするなど、様さま々ざまな対策を組み合わせることが重要です。
(文:農林水産技術会議事務局研究専門官 橋本 徹、 ※全国農業新聞2010年1月22日に掲載されたものを再編集 |